
『幻想水滸伝I&II HDリマスター』の開発には、これらのクラシックゲームを忠実に再現するために、開発者たちの5年にわたる献身的な努力が費やされました。制作チームが開発にどのように取り組み、それが幻想水滸伝シリーズの将来にとって何を意味するのかをご紹介します。
幻想水滸伝I&II HDリマスター、開発は当初の予定を超過
オリジナル作品への忠実性が最優先事項

『幻想水滸伝I&II HDリマスター』の5年に及ぶ開発期間は、オリジナル作品を尊重する高品質なリマスターを提供したいというチームの強いこだわりを反映しています。2025年3月4日付けの電撃オンラインとのインタビューで、開発者たちはクラシックタイトルをいかにしてアップグレードしたか、その詳細なアプローチを明らかにしました。
当初は2022年に発表され、2023年のリリースが予定されていましたが、開発に遅延が生じ、本年への発売となりました。幻想水滸伝シリーズのゲームディレクター兼IP責任者である咲山貴浩氏は、最終デバッグ段階において、さらなる改良の必要性をチームが認識し、それが当初のリリース計画の延期につながったと語っています。
ゲームディレクターの大串達也氏は次のように詳述しました。「まずは状況を注意深く評価することから始めました。咲山氏と協議し、我々の品質基準を見直した結果、いくつかの点に注意を払う必要があることが明らかになり、我々はそれらを徹底的に対処することを決意したのです」
シリーズ復活への基盤構築

本リマスターは単体のプロジェクトという以上に、幻想水滸伝フランチャイズ復活への第一歩を意味するものです。シリーズプロデューサーの内藤理氏は、このIPに対する長期的なビジョンと今後の展開に触れました。
内藤氏は制作チームに対して次のように強調しました。「このプロジェクトは幻想水滸伝を復活させるための極めて重要な第一歩です。だからこそ、我々は失敗を許されませんでした。私たちの指示は、確固たる基盤を築くことでした」。さらに続けて、「HDリマスターにおいては、咲山氏とチームに対し、徹底的に磨き上げた製品を届けるよう指示しました。なぜなら、この決定的な瞬間に優れた作品以外をリリースすれば、復活計画全体が危険にさらされる可能性があるからです」と語りました。
『幻想水滸伝LIVE』、新作アニメ、モバイルゲーム、追加コンテンツを発表

2025年3月4日に行われた『幻想水滸伝LIVE』イベントでは、コナミがこのフランチャイズに対して策定している拡大計画が披露されました。内藤氏はこのイベントをIP復活の第二段階と位置づけていますが、完全なロードマップは現在も策定中です。
彼は次のように説明しました。「これが、私たちが今後発売予定のモバイルタイトル『幻想水滸伝 STAR LEAP』や『幻想水滸伝II』のアニメ化作品の準備を進めつつ、HDリマスターを入念に磨き上げてきた理由です。これらのプロジェクトを無事に届け終えた後、初めて次のステップを検討することができるのです」
コナミは、『幻想水滸伝II』の物語をアニメ化するシリーズ『Suikoden: The Anime』を、新設されたコナミアニメーションの制作により発表しました。さらに、モバイルゲーム『幻想水滸伝 STAR LEAP』も紹介されました。両プロジェクトともティーザートレーラーが公開されていますが、具体的なリリース時期は現時点では未定です。
コナミは、幻想水滸伝フランチャイズが再び注目を集めるよう、追加プロジェクトやイベントの開発を継続しています。
『幻想水滸伝I&II HDリマスター ゲートルーン&デナン統一戦争』は、2025年3月6日にPlayStation 5、PlayStation 4、Xbox Series X|S、Xbox One、Nintendo Switch、PC向けに発売予定です。『幻想水滸伝I&II HDリマスター』に関する最新情報は、下記の関連記事もぜひご覧ください!
